肘内障は特に2歳から6歳の幼児に多く見られる肘関節の障害です。一般的には「肘が抜けた」と表現されますが、実際には橈骨頭が輪状靭帯から部分的にズレることで発生します。この状態は腕を引っ張ったり、転倒した際に起こることが多いですが、明確な原因が特定できない場合もあります。

具体的な施術内容

回外法・・・子供の肘を軽く曲げた状態で、手のひらを上に向けるように前腕を回転させます。

回内法・・・肘を軽く曲げた状態で手のひらを下に向けるように前腕を回転させます。

整復が成功すると通常子供はすぐに腕を動かし始め、痛みもなくなります。ただし整復後も腕を動かさない場合や痛みが続く場合は他の原因（骨折など）が考えられるため追加の検査が必要です。

上腕骨顆上骨折は、肘関節のすぐ上の部分である上腕骨の遠位端が骨折する状態です。特に転倒して手をついた際に発生しやすく、幼児や学童に多く見られます。肘内障では腫れや変形がほとんど見られませんが上腕骨顆上骨折では明らかな腫れや変形を生じることが多いです。

前腕の橈骨の手首に近い部分が骨折する状態で、転倒して手をついた際に発生しやすいです。小児では成長軟骨板が関与することが多く注意が必要です。

肘内障では肘関節に症状が集中しますが、橈骨遠位端骨折では手首周辺に症状が現れます。

肘関節の橈骨頭が骨折する状態で、転倒して手を通いた際に発生することがあります。小児には稀ですが注意が必要です。

肘内障とは違い整復後にすぐ痛みが軽減し、腕を動かせるようになりますが、橈骨頭骨折では痛みや可動域制限が持続します。